3章はとても短く、これからの物語の導入になる話だ。
一番最後の部分以外、さして重要ではないので簡単に書いておくことにする。
アトラスの書の中枢は、4章以降なので、飽きてしまう前に出来るだけそこまで到達しておきたいし。
アトラスはすでに14歳。もうすっかり子供ではなく、背も伸び、顔も角ばって大人のようになってきた。
かいつまんで言うと、3章の9割以上は、アトラスが裂け目の近くの火山で行った実験についてこと細かく書いてあるだけだ。どんな実験かというと、46ページのイラストを見てもらえば分かるけれど、火山の噴火ガスを使って発電をするという実験だ。
イラストの上のほうが、どういう仕組みで発電をするかという図。クレーターの下の方から湧き出る蒸気を下の図のようなキャップ型の装置でうけとめて、蒸気の勢いを使ってバッテリーに蓄電するという方法だ。
色々と準備をしている様子が最初に書かれ、最終的に実験は成功する。
しかし、最初の火山の蒸気の勢いで、バッテリーが遠くに飛んでしまった。
それを取りに行くアトラス。やっとバッテリーを見つけ、見てみるとフル充電されていて、その様子に彼はとても満足する。すると、地面がうごめき、キャップ方の装置の下から低い唸りが聞こえ始めた。
「まずい!!」
と、アトラスは駆け出す。すると、唸りが最頂点に達した頃、地面から大爆発が起きた。
アトラスは、そこから発せられる熱風に煽られながら無我夢中に走った。
そして、やっと逃げ切り、気づいた時には、火山のクレータのほうまでやってきていたのだった。
逃げ切れたこと、それにバッテリーが充電されていたことに喜び、クレータの上でぐったりとしているアトラスの目に、ふと見慣れない洞穴が目に入った。
彼は今までどうやら一度もクレーターに来た事が無かったらしく、そんなところに洞穴があることすら知らなかったのだ。
不思議に思って近づいてみる。
洞穴か、それともトンネルか・・・。
どちらにしろ、まるで周りの石を削ったように綺麗に出来ている穴である。
「なんなんだ・・・・」
と、アトラスがいぶかしんでいると、遠くでアナの声がした。
「アトラス!!戻ってきなさい!!」
「でも、僕のバッテリーが・・・」
「戻ってきなさいって言っているの、今すぐ!!」
アナの様子は尋常ではない。アトラスは洞穴のことが気になりつつも、しょうがなくアナの元に戻ることにした。
裂け目にもどるまで、アナはおかしなくらい黙り込んでいた。しかし、急に立ち止まりアトラスに振り返り、
「アトラス、何を見たの?」
と厳しい顔で問う。
「え・・・僕・・・」
アトラスは、アナの質問になぜか驚き、答えに窮した。
「アトラス、答えなさい。何を見たの!?」
「バッテリー・・・そう僕のバッテリーを見つけたんだよ」
「それだけ?」
「そうしたら、蒸気が・・・たくさんの蒸気がいきなり湧き出して・・・。そうだ、僕、バッテリーを取りに行かなきゃ」
そういって、戻ろうとするアトラスの肩に彼女は手を置き
「バッテリーのことは忘れなさい。取りに行くのは危険だわ。ほら、汚れちゃったから体を洗ってきなさい」
と、彼を止めたのだった。
以上。3章でした。
- 2006/10/29(日) 10:13:11|
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