【MYST】日本語化支援したりしなかったりとりあえずゲームMYSTの「アトラスの書」「ティアナの書」を読破したいなとか、弱気な目標に向かっていくサイト。 

スポンサーサイト

   ↑  --/--/-- (--)  カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(記事編集) http://riven5th.blog81.fc2.com/?overture" target="_new

--/--/-- | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ティアナの書 Part1 その9

   ↑  2006/12/17 (日)  カテゴリー: ティアナの書
<<<Part1 その9>>> HC29~34

 アトラスは立ち止まって、彼が来た方向を示す矢印を岩に吹きつけていた。そして、缶を片付けると、常に辺りを見渡しながら、歩数を数えつつゆっくりと歩みだした。そしてしばらく歩くとまた立ち止まり、何歩歩いたかノートに書き記しながらコンパスをチェックする。そして、このくだり道にわき道があることに気づいたのだった。
 それはとても狭い道だった。以前ここに来た時には探索しなかった道だ。その道の上のほうはまるで裂けたかのように細くなっていたが、下側は辛うじて通れるほど広くゆっくりと細くなっていっているようでいあった。その先はもっと広いスペース、もしくは願わくば小さな洞窟のような場所へ繋がっているようだ。なので、アトラスは何とか頑張ってその細い道を抜けてその先を調査したいと思ったのだった。
 辺りはシンと静まり返っていた。ここには水流もなければ、水滴一つ落ちる音もしない、まさに無音の世界だった。その中にいて、彼の存在は喧しい侵入者のようなものだ。息をするその音だけでも、酷くうるさく感じられる。しかしこんな静寂の世界にあっても、岩々は彼にとって温かく、彼の中に恐れは生じなかった。まだ幼かった頃父親と初めてこんな風に岩の間を探検してから、彼は恐れを感じなくなっていたのだ。彼が感じているのは、ただなんだかワクワクする予感だけだった。
 岩には隠れた美がある。地中の奥深くに閉ざされた、この繊細でゾクゾクするような美しさを持つ洞窟に足を踏み入れることは、あらゆることを超越した喜びであった。
 彼はリュックを背から下ろすと、地面に優しく置き、その先の狭い空間へ自分の身体をねじ込むように進み始めた。そして次の瞬間、彼は息を呑んだ。もう少しで滑り落ちてしまうところだったのだ。
 急いで向きを変え、周りの岩をつかんだ。彼の足元で岩くずが細い亀裂に落ちていく。辺りを見回すと左側は切り立った岩壁になっているのが見えた。そして右側は・・・
 アトラスはニヤリとした。彼の右側、丁度この亀裂の先に広い洞窟が広がっているのが見えたからだ。彼が辺りを見回すと、水晶の光が、まるで彼にウインクでもよこしているかのように揺らめいた。洞窟の天井は狭かったが、穴自体は、枕上の大きな岩に視界を阻まれて先がよく見えないが、どこかに向かっているようだった。
 アトラスは向きを変え再び岩の間を抜けて戻ると、リュックを手に取った。腕時計をちらりと見る。彼がノードを出発してから3時間あまりが経過していた。しかしまだ時間は十分ある。彼はリュックの掛け紐を腕に巻きつけると、亀裂の淵に沿って歩き、穴の入り口に立った。
 その亀裂はとても深そうだ。しかし大股で何とか飛び越えれそうでもある。しかし問題は帰りの時だ。というのも洞窟の床は彼の立っている場所よりずっと低いところにあり、よじ登るのは困難に見えたのだ。
 そこで、アトラスはリュックから長いロープを取り出し、岩に金属のピンを打ち付けるとそのロープの端をしっかりとくくりつけた。そしてそれを巻きつけることはせず、もう一方の先を50cmほど下に垂らすと、洞窟の入り口に向かって飛び降りた。
 着地してしばらく、彼は辺りを見回してロープを押さえる重石になるような岩がないか辺りを探したが何も見つからない。なぜかこの付近の石は溶けてガラスのようにツルツルとしていたのだ。仕方がないのでアトラスはロープを巻いてまとめると、亀裂に落ちてしまわないことを願いながら岩の上に置いた。
 洞窟の入り口に立ってその奥に踏み込む前に、アトラスはしばらく立ち尽くしていた。彼のヘルメットから放たれる光のビームはじっと、洞窟の端の枕上の岩を照らしていた。そして、不意にかがむとノートを取り出し見たものをスケッチした。
 それが終わると、彼は立ち上がり歩き始めた。辺りの床は異常にツルツルとしていて、一瞬もしかしたらここは溶岩が作り出した空洞なのかもしれないと思い始めた。そして次の瞬間彼は足を止め、笑いながらかがみこんだ。
メノウだ。岩の中にメノウがある!」
 アトラスは、ツールベルトからのみとハンマーを取り出すと、しばらく左側の床を削り、やがて道具を再びツールベルトに戻した。そして削りだした岩を優しく手に取る。そのメノウはハトの卵ほどもない小さなものだった。上へかざししばらく岩をじっと見てから、彼はそれをリュックの中にしまった。しかし珍しい岩はそのメノウだけではなかった。岩の中の所々に見られ、彼はそれを見つけては削りだしていった。ある物はトルコ石のような空色の石であり、また夏の空のような濃い青色をしている石もあった。その中にとりわけ紫色をした物があり、彼はもしかしたらアメジストかもしれないと想像したりした。 アトラスは満面の笑みを浮かべて立ち上がった。というのもメノウのような岩は半深成岩だからだ。つまり、地球の地殻の奥深いところにあった小さな貫入岩が溶岩とともにこの浅い地層に押し流されてきたという証なのだ。ある意味、こうした宝石も元は溶岩のあぶくに過ぎなかったということだ。それも熱せられた地下水が詰まったあぶくだ。そして長い時間を経てこうした形に変わって行った。磨けば、目を見張るほど美しく輝くことだろう。

 それは、アトラスが立ち上がり、今度は枕状になっている岩の先を見ようと歩みだした時のことだった。突然足元が激しく揺れ始めたのだ。最初、彼は一瞬「ああ、また掘削を始めたのかな」と思った。というのも、震源と思われる場所が離れているように感じたからだ。しかし、次の瞬間脳裏にテラニスの言葉が浮かんだ。
「今日の作業は無しだ」
 掘削のためではないということを強調するかのように、地面がますます激しく揺れた。岩が転がり落ちる音までする。それは彼がさっき通ってきた道からもしてきた。アトラスは道を引き返し始めた。もしこの道がふさがって出られなくなってしまったら、誰かが助けに来るまで何日もかかるだろう。なぜなら彼は誰にも言わずにこの探検に出てきてしまったからだ。
 ロープは、幸いにもまだ置いた場所にあった。そのロープを揺らしながら岩棚に上る。その時再びわずかな揺れが起こり、頭上の亀裂から砂埃が降ってきた。アトラスは思わず上を見上げた。もしも今もっと大きな揺れが起きたら、頭上の岩が彼の上に落ちてくるだろうと思われた。
 それでも何とか気持ちを落ち着けながら、アトラスは細い岩の割れ目に再び身体をねじ込んで通り抜けると、さっき歩いた狭い岩の通路を引き返していく。そして、彼が丁度その道の半分辺りまで差し掛かった時、今度は大きな揺れが彼を襲った。前方でガラガラと岩が崩れる音がして、突然岩埃が舞い上がり、彼の口の中にまでそのザラザラとした感触が広がった。しかし埃がおさまってから目を開いてみると、幸いにも前方の通路は塞がれてはいなかった。
 速度を速めながら、再び歩を進める。
 行きにつけておいた矢印が、戻るべき道を照らしていた。そして、やっと出口まで後もう少しという空洞の所までやってきて、彼はとうとう目の当たりにしたのだ、前方の道が落下した岩で塞がれているのを。万事休す、とも思われたが、一つだけ思い当たる迂回路があった。狭い試作穴を抜けていく道だ。迷っている暇はない。アトラスはすぐさま方向転換し、目的の迂回路まで急いで来た道を戻ると、リュックを前方に突き出しながら這い入るようにしてトンネルを進んだ。
 しばらく行くと、ぽっかりと穴が開いている場所があった。彼はその穴の縁に座るようにして足を下ろすと、下を覗き込んだ。そして穴へ降りようとしたのだが、すぐさま、彼は落ちそうになる身体を必死で押さえた。というのも少し落ちる程度の深さだと思っていた穴だったが、実際は160メートルもの大絶壁だったのだ。さすがにこれを降りるのは大変だ。しかし辺りを見回して他の迂回路を探したが全く見当たらない。そして何より時間が無い。ここを降りていくより他なさそうだった。覚悟を決めたアトラスは、岩面にハンマーでピンを打ちながらゆっくりと穴を降りていったのだった。
 それからかなりの時間を掛けて地面へ降り立ったアトラスだったが、今度は再び同じ高さを上らなければならなかった。今や、頭上に目指すべき元のトンネルの入り口は見えている。後はあそこを目指すだけだ。しかし見上げるその斜面は大変な急勾配で、しかも最後の5・6メートルはほとんど垂直な壁面を登らなければならない。そこで再びハンマーでピンを打ちつけながら、アトラスは壁面上り始めた。
 その速度はきわめて遅い。しかも、上っている最中に2度もまた地面が揺れ、振り落とされそうになった。そのたびに壁面にピッタリとしがみつき、再び揺れが収まるのを辛抱強く待った。そんなことを繰り返しながらも、彼はやっと元のトンネルへ戻ってきたのだった。
 迂回をするのにかなりの手間がかかったが、もし彼の推測が正しければ、出口まであと15・6メートルくらいの所まできているはずだ。
 アトラスは半ば走るようにして、トンネルを下っていった。見覚えがある空洞が見え始めた。かつて食料庫と呼んでいた穴や、ステップと呼んでいた穴を次々と抜けていく。そして、ドニのトンネルの始まりを示した石版をくぐる頃には、彼の心に安堵の波が寄せてきていた。
 しかし、行きに見た綺麗に舗装してあったドニの道も、先ほどの地震によって痛々しい姿に変えられていた。左右対称を保ったすべすべの壁面も、今や見るも無残な亀裂が縦横に走り、床には天井から落ちたと思われる岩の破片があちらこちらに散らばっている。
 それを見て、心に広がった暗雲を何とか払いのけながら、アトラスはゆっくりと歩みを進めた。しかししばらくして再び歩みが止まった。あの行きの時に開けておいた圧力扉が閉まっていたのだ。そういえば、この扉は少しでも地震を感知したら自動的に閉まる仕組みになっていたのだった。そして、これだけじゃなく各ノードに付けられている全ての圧力扉が連動して閉まることになっている。つまり、もしこの扉が開けられなかったら、完全におしまいだ。そう、ここまで来てもあのメノウを見つけた空洞に閉じ込められた時と状況は変わっていないことになるのだ。
 そして、全ての生死を分けるのは目の前の扉に取り付けられた滅多に使われないこの車輪型の圧力弁だけ。これをひねって開けばセーフ、開かなければ・・・。
 アトラスは扉に寄りかかり、圧力弁を握ると
「どうか、どんな小さな揺れも来ませんように・・・」
と、必死に願いながらそれを回した。
 1回転目・・・何も変化無し。そしてもう一回転・・・
 プシューーーッ!!
 その、圧力が抜ける音にアトラスは胸をなでろした。上手くいったのだ。扉は行きの時と同じく中心で割れながら開き、地面の中に飲み込まれていく。そして、扉が開くや否やアトラスは中へ飛び入った。というのも、この間ですら少しでも揺れがあれば扉が閉まってしまうのを知っていたからだ。
 扉を抜けた先のノードは、ほんのりと明るかった。そして、アトラスがふと後ろを振り返り開いた扉の向こうに目を向けたその時、さっき通ってきたばかりのトンネルの天井が音を立てて崩れ去った。その埃がアトラスの方まで飛んできた。危なかった。少しでも扉を通過するのが遅かったら崩れた岩の下敷きになっていたのは間違いない。しかし、安堵している場合ではなかった。その天井が落ちた衝撃を扉のセンサーが感知してしまい、再び先ほどの扉と、これから向かおうとしている扉の両方が閉まってしまったのだ。また、揺れが収まるのを待つしかない。
 アトラスはしょうがないので地面に座りポケットからノートを取り出すと、今まで見てきたことをつぶさに書き残した。こういう、見たことを全てノートに書き残しておくことは、もしも何か必要になったときのためにとても重要なことなのだ。
 それにしても、今まで小さい揺れなら月に一回程度の頻度でよくあることだったのだが、今回の揺れは明らかに大きい。実際、彼が今までに体験した中で一番大きな揺れだと言ってもいいだろう。
 不意に彼はメノウのことを思い出し、リュックから先ほど掘り出した宝石を取り出した。そして石を眺め、その美しさにしばし我を忘れていた。しかし急にピンとひらめいて、この石こそが手がかりにならないだろうかと思いついた。
 この一帯は火山に由来した場所であり、そしてその歴史も全て火山に直結している。だからこういうメノウのような岩が存在すること自体が、火山の歴史の長さを物語っているのだ。そして現在もまだ火山が活性状態にあることを。つまり、彼らは巨大な火山のまさに心臓部にトンネルを掘っていることになるのだ。
 アトラスは石をリュックに閉まってから、その観察結果をノートに書き、ノートを閉じると扉を見上げた。そろそろさっきの揺れから1時間くらいたつ頃だ。そして、それを証明するかのように目の前の扉が音を立て、自動的に開いた。アトラスは立ち上がるとリュックを拾い肩に掛けた。そろそろ戻る時間だ。










□ ■ 青島の独り言 ■ □

本当に辛い部分でした、、、というかアトラスの書と同じく概略ならば間違いなく飛ばしている部分です。
書くほうも大変だったけど、読まれる方も前半とてもつまらないと思うのであらましだけ書くと、とりあえずこの前の部分で「ダイヤモンドらしいものが岩に含まれていたせいで事故がおきた」ということが出た来たのですが、それを裏付けるような同じような宝石が別の部分で発見することが出来たということと、不穏な地震が起きていたこと、それだけがいいたい場所です。
この二つが頭の中に入っていれば、ここは全く読み飛ばしてもいいはず・・・。
ああ、早くPart2に行きたい。

(記事編集) http://riven5th.blog81.fc2.com/blog-entry-47.html

2006/12/17 | Comment (-) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
この次の記事 : 第8章 後半
この前の記事 : 12/12

Trackback


この記事にトラックバックする (FC2ブログユーザー限定)

-

管理人の承認後に表示されます

 2007/07/30
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。