【MYST】日本語化支援したりしなかったりとりあえずゲームMYSTの「アトラスの書」「ティアナの書」を読破したいなとか、弱気な目標に向かっていくサイト。 

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12章その4

   ↑  2010/02/05 (金)  カテゴリー: アトラスの書
頭上に雲が広がり始めていた。
その事が気になりながらも、アトラスはゲーンの小屋へと急いだ。
突然ドアが開いたので、コエナは驚いて立ち上がった。あわてて小さく頭を下げる。ゲーンの息子であるアトラスにどう振舞ったらいいのか未だに困惑しているようだ。
「うまくいきましたか、おぼっちゃん?」
そのすぐそばには少女が地べたに座り込んでいた。
「いや」
そういいながら、コエナの横を通り過ぎ、ゲーンの椅子に座った。
「どうしました?また亀裂が出ましたか」
「いや、それは無かったけれど、説明して欲しい良く分からないことが起こったんだよ」
アトラスは、ためらいながらも続ける。
「何かが起こったんだ」
「何かと言うのは?」
「うん、ボートに乗って海に言ったんだけど、その時一緒に行ったおじいさんが『白霧様を裏切った』とかいうんだ」
その言葉にコエナは息を呑んだ。
「あの向こうに行かれたんですね」
「あのってどこのこと?」
「霧の壁ですよ」
アトラスはうなづいて
「確かに、僕らは暗い海流に流されて行ったけれど、何とか漕いで帰ってきたんだ」
コエナはポカンと口を開けて、静かに言った。
「なんということだ・・・」
「どういうこと?僕は何を見逃したんだ?何を分かってないんだ?」
コエナは答えようとしなかった。その目は、勘弁してくれと言っているようだ。
「教えろ!」
アトラスは食い下がった。
「さもないと父さんにお願いして無理やり聞きだすぞ!」
男はその言葉にため息をつき、気が進まなそうにしながらも答えた。
「白霧様は・・・・あなたの父上様が来られる前の、我々の神だったのです」
そういって、彼は黙りこんだ。遠くで雷鳴の音が響いていた。
アトラスもまた何もいえないでいたが、この新事実を理解すると、コエナの方を向き再びたずねた。
「父さんはこの事を知っているの?」
「いいえ、全く」
「あのおじいさんと息子は・・・・どうなるの?」
コエナはうつむいてしまった。明らかにその先を言いたくなさそうだった。しかし、アトラスはその答えを知りたがった。
「お願いだよ、教えておくれよ。とっても重要なことなんだ」
その言葉に、彼は肩をすぼめてから言った
「彼らは死ぬだろう。あの場所に置き去りにしなくても、結局同じことだったのだ」
と。
アトラスは激しく頭を振った。やっとわかった、以前から感じていたこの鈍い怒りの感情の意味が。それは、彼らが勝手に作り上げた迷信に振り回される不条理さに対する怒りだったのだ。アトラスは立ち上がった。怒りが彼に力を与えたのだ。何をすればいいのか今、はっきり分かる。
「聞け」
まるでゲーンのような言い方で、彼は言った。
「村人を集めるんだ。そして父さんの小屋の前に集めろ。僕が話をするときが来た」


* * *


空には黒雲が広がりつつあった。
アトラスは集会所の高台の上に上がり、そこに集まった民衆に向かい合った。
霧雨が降っている。
全員がそこに集まっていた。この島に住む全ての男、全ての女、そして全ての子供、もちろんタークックやビリリもいることだろう。アトラスは一つ息をつくと、父ほどの力強さや深さは無いものの、堂々とした声を張り上げ、民衆に話しかけた。
「今日の午後、私達は霧の壁に出かけ、そして暗い海流に逆らい帰ってきた・・・」
すると民衆の間にどよめきが生じた。明らかに彼らは困惑しているようだった。
「その行為が『白霧さまを裏切る』ことだと言う話があるそうだが、それについて私から言いたいことがあるのでお前達をここに集めた」
アトラスは底で一度言葉をおいた。そして、この先話そうとしていることを、後で父が納得できる形で民衆にしめしてくれたらと願った。
「お前達の恐怖については理解している。しかし、こうして戻ってこれた私こそが、あの『白霧様』の力が弱まっていると言う証明なのだ。そうでなければ、我々はあの場所から無事戻ってくることすらできなかっただろう。あの白い霧がこれから私をどこかへ連れ去るだろうか。いや、そんなことは起こらないはずだ。事実、私の父、ゲーン王が戻った暁には、我々はあの霧の壁の向こうへ行ってみる予定なのだから」
一瞬静寂があたりを支配した。だれもが信じられない気持ちと、あまりの出来事へのショックに言葉を失っているようだった。
「それでは説明にならない」
民衆を代弁するかのようにコエナがつぶやいた。
「信じないと言うのか」
アトラスは高台から降りて、男に尋ねた。
しかし、彼らは頭を下げたまま何も言おうとしない。頭上でわずかな雷鳴が聞こえた。巨大な雨雲が丘いっぱいに広がり、あたりを闇に包み込んでいる。アトラスは、不吉な空を少し見上げると、再び話し始めた。
「全てはうまくいくはずだ」
すると、その時大きな雷鳴が轟いた。青白い稲妻が目の前の丘の向こうに落ちていった。その出来事に、民衆はおびえて地面にはいつくばった。
「なんでもない!ただの雷だ!」
再び雷鳴が鳴り響き、湖の向こうの木に落ち、木は瞬く間に炎に包まれていった。
「おお、白霧さまがお怒りじゃ・・・」
だれかが叫んだ。
「あなたを探しておられるんじゃ!」
その言葉にアトラスは怒りを感じていた。何とかしてこの場を鎮めなければ。
「つまらない!ただの嵐じゃないか!」
しかし、彼の言葉を聞いている者はいなかった。民衆はなにかとんでもなく恐ろしいことが彼らの間に降りかかるかのように、頭をかき回しながら叫び騒いでいた。そして、3度目の稲妻が空気を引き裂き残像を残しながら空を駆け巡った時、アトラスはその光に照らされたゲーンの姿を見たのだった。



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意外と遅くなっちゃいました、ごめんなさい。
1月の目標をなんとか2月5日に終了できました。
2月は、アトラスの書13章と、ティアナの書はあと2段落くらいは進めたいところです。
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